本所七不思議 -結び-江戸の人々を震わせつつも、心くすぐった怪談の数々。提灯の火だけが頼りの中で見たその何かは、物の怪だと思えば腑に落ちた。狸が潜む森も茂みも無い、外灯で明るい今、怪奇が起こった場所はどんな感じ・・・?『置行堀』2019.09.08 11:00もののけ
本所七不思議 -其の七-「送提灯」春とはいえど、寒い朧月夜の夜。人の気配も無く、法恩寺の鐘がかすかに聞こえる。ほろ酔い気分の武士がお供を連れて歩いていると、目の前に提灯の火が見えた。近づいてみると、たちまち消えて、辺りは真っ暗闇に。近づいては消え、近づいては消え・・・。2019.09.08 11:00もののけ
本所七不思議 -其の六-「無灯蕎麦」肌が凍るような寒い冬の夜のこと。本所の割下水(わりげすい)にかかる橋の上に、「二八」と太筆で書かれた行灯(あんどん)が置いてある蕎麦屋があった。2019.09.07 11:00もののけ
本所七不思議 -其の四-「足洗邸」本所三笠町の味野という旗本の屋敷で、どうにも不思議なことが起こっていた。草木も眠る丑三つ時、生臭い風が吹いてくると、家が鳴り動き出す。屋敷の天井をメリメリと突き破り現れたのは、2019.09.06 11:00もののけ
本所七不思議 -其の三-「落葉なき椎」隅田川のへりに大名屋敷が連なり、その中でも松浦家の上屋敷は「椎ノ木屋敷(しいのきやしき)」と呼ばれていた。うっそうと茂った樹齢何百年かわからない椎の木が、枝を塀の外まで伸ばしていた。ところが・・・2019.09.05 11:00もののけ