粽と屈原

5月5日は『端午の節句』です。

その日いただく節句菓子といえば、柏餅。

そして、もうひとつ。「粽(ちまき)」があります。

その粽を持っている、この威厳のあるお方は「屈原(くつげん・紀元前343~277頃)」です。

粽は、この屈原の悲しい話に始まるのです。


屈原は、中国の楚の有能な政治家でした。

しかし、ほかの官僚から妬まれ、陰謀により失脚・・・。

最期には、国を思いながら川に身を投げて亡くなります。

それを哀れみ、命日の5月5日、

人々は米を入れた竹筒を川に投げ入れ供養しました。

後に、笹などの草で包むようになります。

これが粽のルーツ。

屈原さん、

どうぞ、粽ですよ。

「うむ、いい香りだ。早く食べたいぞ」

オープン!

「ほぉ!もちもちじゃ!!!うまいぞっ!」

ほんのり甘く、やさしい味わいの節句菓子。

屈原さん、また来年。

もくてん

木玩で知る『木玩事典』